正義の人

2020年7月14日エッセイ

少し前に「自粛警察」なるものたちが話題になった。

いわゆる“正義の人”だ。

これで思い出したのだが、以前勤めていた職場でも「正義の人」に迷惑させられたことがあった。

確か、駐車場に車を停めていたお客さんが紙を手に怒鳴り込んできたことが何度かあった。

監視カメラの映像を確認したところ、うろうろする不審な中年女性？の姿があり、車に紙を貼り付けるところまで映っていた。

２、３日？して、件の女性らしき客が来店したところに声をかけたところ、悪びれもせずあっさり認めた！

曰く、
「軽車両枠（身障者優先枠だったかも）に平気で駐車する車を見つけた。店員さんはお客さんには強く言えないだろうから、代わりに私が紙を貼って警告してあげた！」

確かこんな内容だったと思う。

客を選べるような上等な店ではなかったので、この女性の言うことは間違いではない。けれど、頼んでもいないことを勝手にされるのは迷惑でしかない。
「もうしない」という反省の意を込めた反省文を書かせてみたが、やはり自分の行為は正義の行為であり、勝手にやった非は認めるが、お店の為を思ってのことだから注意されたのは心外だった！というような内容だったと思う。

みんな苦笑するしかなかった。

正義の人は、いつの時代も迷惑でしかない。
分かってないのは当人たちだけである。